おくりびと☆
2008年 11月 22日
ず〜っと観に行きたい〜と思っていた、映画「おくりびと」を、先日やっと観に行ってきました〜♪
すでに観に行っていた両親に、「やっぱり観たほうがいい?」とリサーチ。
絶対観たほうがいいよ☆という両親の言葉に、DVDになるのを待つんじゃなくて、やっぱり映画館に観に行こう〜♪って思ったのでした〜。
そして。。やっぱり観にいってよかった〜!すご〜くよかった〜!というのが感想です☆
笑いあり。。涙あり。。
前半部分は何だかとても笑えてしまう部分がいっぱいあった。
声を出して笑ってしまいそうだったけど、恥ずかしかったので、我慢しました
後半部分は、泣ける部分がいっぱい。。
とてもいい映画でした☆
この映画を観たいと思ったのは、昨年、一昨年と、身内が亡くなり、葬儀を体験し、そのときの納棺の様子にとても感動したからでした。
一昨年は、叔父(父の弟)が亡くなりました。
叔父は、私が子供の頃から借金を繰り返していて、何度もやり直そうとしていたようなのですが、数年前、一人で暮らしていたアパートから突然姿を消して、その後は音信不通となっていました。
子供の頃は、私の両親や親戚の人達、周りのたくさんの人に迷惑をかけて、また、一緒に住んでいた頃は、お酒を飲み過ぎて二日酔いで仕事に行かなかったり。。そして、私の祖母に何か言われると怒鳴り散らしている叔父の姿を見て、叔父のことがとても嫌いでした。
当時の私は、人に迷惑をかけたり、繰り返してしまう。。ということが、とても信じられなかったような気がします。
でも。。私自身も、人に迷惑をかけたり、人を傷つけたり、人に苦しい思いをさせてしまったり、繰り返してしまったり、逃げてしまったり、自分の弱さ、ずるさを知り。。
そんな経験をすることによって、叔父の苦しみを少しかもしれないけれど、理解できたような気がして、叔父を嫌う気持ちはなくなっていきました。
そして、私の鋭い思いが、叔父をさらに苦しめていただろうと、すでに会えなくなっていた叔父でしたが「ごめんなさい。。」の思いを、叔父を思い出すたびに送らせてもらっていました。
私が一人暮らしをやめて、実家に戻ってしばらくした頃、隣町のスーパーで母と買い物をしていたとき、やはり買い物をしている叔父を見つけました。
ドキッとして、すぐに声をかけることができず、しばらく、離れたところから様子を見ていました。
あたりまえだけど、ずいぶん年をとったな〜という感じで、そして、顔色もあまり良くないように感じられました。
そして、結局、そのときは声をかける勇気がでないまま、叔父は買い物をすませてスーパーを出ていったのでした。
しばらく経った頃、今度は、家の近くのスーパーで、やっぱり母と一緒に買い物をしているときに、また叔父を見つけました。
またドキッとしたのですが、今度は勇気を出して、声をかけました。
叔父は最初、とても驚いた様子で、でも、すぐに私と母に(特に母に向かって)「悪かったね。。悪かったね。。」と謝罪をしてくれたのでした。
そして、急ぐ様子でスーパーを出ていこうとしていたところに、母が「家に遊びに来てね」と伝えるのが精一杯で、そのときは終わりました。
父に伝えると、父はすでに、叔父の居場所をなんとなくわかっているようでした。
ですが、父は、きっぱりと、縁を切った男だから。。と言っていました。
でも、そこには、本当に様々な思いがあったのだと思います。
それからまたしばらくした一昨年の秋、病院から、叔父が運ばれてきたので、すぐに来てほしいという電話がありました。
縁を切ったのだから関係ないと、電話口でも病院の方に伝えていた父ですが、状況がわからないから、とにかく行ってみようという母や私の言葉を受け入れてくれて、みんなで病院に向かいました。
叔父は、身体のそこら中が悪く、ときどき病院にかかっていたようです。
本当にいろんなところが、かなり悪かったらしく、また透析の治療も必要な状態だったらしいですが、お金のない生活をしていて、あまり病院にもかかれなかったらしいです。
叔父は入院となりました。
その日は夜遅かったので、翌日、父と私で再度病院に行って、病院の売店で入院に必要な道具を揃えて、叔父の病室まで持っていきました。
父は、叔父に声をかけようとしなかったのですが、私が「何か声をかければ?」と伝えると、父は苦しそうに寝ている叔父のそばにいって、「これぐらいしかしてやれないけど。。」と一言だけ伝えました。
そして叔父は、父に「すみませんでした」と、一言だけ伝えたのでした。
それから1週間もたたないうちに叔父は亡くなりました。
叔父はスナックのようなところで、買い出しや、働いている方の送迎などをしていたようで、働いている人達と一緒に生活していたようで、叔父が亡くなったこと、また叔父の葬儀のことなど、そのスナックに電話をして伝えたのですが、何だか冷たいものの言い方をされるばかりで、結局、葬儀には誰もきませんでした。
でもそれでよかったのだな。。と後で思いました。
叔父の葬儀は、私たちや数人の親戚の方、また父の苦労をよく理解してくれている父の職場の方という、本当にささやかな葬儀だったのですが、それがかえって暖かな感じがして。。私は自分が亡くなったときは、葬儀はしてもらわなくていいな〜と思っていたのですが、こんな感じの葬儀だったらいいな〜と思ったほどでした。
そして、一番感動して、暖かい気持ちにさせていただいたのが、納棺をしていただくときでした。身体をきれにお湯で流してもらって、髪はシャンプーで二度洗いまでしてくださったのです。
亡くなった人にとっては関係のないことなのかもしれないのですが、病院に運ばれる前も、どんな生活だっただろうか。。と思われるような叔父を思うと、生きている私の勝手な思いかもしれないけれど。。こうして温かいお湯で身体を綺麗にしてもらって、シャンプーでさっぱりとできて、よかったな。。と思ったのでした。
納棺をしてくださる方の指示に従って、叔父が好きだったお酒(それで身体を壊したというのもありますが。。)を口のところに塗るようにしてあげたり。。
そんな納棺の儀のひとつひとつに、なんだかとても感動してしまった私でした。
感動してしまったのは、納棺の儀のひとつひとつに。。ということもありましたが、何よりも、もしかしたら、私たちの知らないうちにどこかで亡くなっていたとしたら、また叔父が関わっていた方に電話をしたときの、その方の様子から、きっと、こんなふうに暖かな葬儀をしてもらうことなどなかっただろうな。。と思ったからでした。
本当にいろいろあったけど、最後に叔父は家族に見送られて、また私たちも見送ることができて、本当によかったな。。と思ったのでした。
最後、火葬場で叔父を見送るとき、父は叔父の顔を見ながら「悪かったな。。悪かったな。。」と言いながら、涙を流していました。
それを見て、泣けました。
叔父のことでは、本当にひとことでは言い尽くせない苦労や、苦しみ、さまざまな思いを抱えてきた父だったと思うのですが、父は本当に素晴らしいな。。と思いました。
そして、叔父も最後に父に会えて、父に謝罪をすることができて、叔父の魂はひとつ癒されて、旅立ったのかもしれない。。と思いました。
「おくりびと」を観て、またそのときのことなどを思い出していました。
「おくりびと」の中の納棺のシーンも、やはり感動してしまいました。
納棺師さんが、とても丁寧に、そして優しい優しい手つきで、亡くなったかたに触れていく姿に、とても暖かなものを感じました。
「おくりびと」観にいけて、よかったです☆
すでに観に行っていた両親に、「やっぱり観たほうがいい?」とリサーチ。
絶対観たほうがいいよ☆という両親の言葉に、DVDになるのを待つんじゃなくて、やっぱり映画館に観に行こう〜♪って思ったのでした〜。
そして。。やっぱり観にいってよかった〜!すご〜くよかった〜!というのが感想です☆
笑いあり。。涙あり。。
前半部分は何だかとても笑えてしまう部分がいっぱいあった。
声を出して笑ってしまいそうだったけど、恥ずかしかったので、我慢しました
後半部分は、泣ける部分がいっぱい。。
とてもいい映画でした☆
この映画を観たいと思ったのは、昨年、一昨年と、身内が亡くなり、葬儀を体験し、そのときの納棺の様子にとても感動したからでした。
一昨年は、叔父(父の弟)が亡くなりました。
叔父は、私が子供の頃から借金を繰り返していて、何度もやり直そうとしていたようなのですが、数年前、一人で暮らしていたアパートから突然姿を消して、その後は音信不通となっていました。
子供の頃は、私の両親や親戚の人達、周りのたくさんの人に迷惑をかけて、また、一緒に住んでいた頃は、お酒を飲み過ぎて二日酔いで仕事に行かなかったり。。そして、私の祖母に何か言われると怒鳴り散らしている叔父の姿を見て、叔父のことがとても嫌いでした。
当時の私は、人に迷惑をかけたり、繰り返してしまう。。ということが、とても信じられなかったような気がします。
でも。。私自身も、人に迷惑をかけたり、人を傷つけたり、人に苦しい思いをさせてしまったり、繰り返してしまったり、逃げてしまったり、自分の弱さ、ずるさを知り。。
そんな経験をすることによって、叔父の苦しみを少しかもしれないけれど、理解できたような気がして、叔父を嫌う気持ちはなくなっていきました。
そして、私の鋭い思いが、叔父をさらに苦しめていただろうと、すでに会えなくなっていた叔父でしたが「ごめんなさい。。」の思いを、叔父を思い出すたびに送らせてもらっていました。
私が一人暮らしをやめて、実家に戻ってしばらくした頃、隣町のスーパーで母と買い物をしていたとき、やはり買い物をしている叔父を見つけました。
ドキッとして、すぐに声をかけることができず、しばらく、離れたところから様子を見ていました。
あたりまえだけど、ずいぶん年をとったな〜という感じで、そして、顔色もあまり良くないように感じられました。
そして、結局、そのときは声をかける勇気がでないまま、叔父は買い物をすませてスーパーを出ていったのでした。
しばらく経った頃、今度は、家の近くのスーパーで、やっぱり母と一緒に買い物をしているときに、また叔父を見つけました。
またドキッとしたのですが、今度は勇気を出して、声をかけました。
叔父は最初、とても驚いた様子で、でも、すぐに私と母に(特に母に向かって)「悪かったね。。悪かったね。。」と謝罪をしてくれたのでした。
そして、急ぐ様子でスーパーを出ていこうとしていたところに、母が「家に遊びに来てね」と伝えるのが精一杯で、そのときは終わりました。
父に伝えると、父はすでに、叔父の居場所をなんとなくわかっているようでした。
ですが、父は、きっぱりと、縁を切った男だから。。と言っていました。
でも、そこには、本当に様々な思いがあったのだと思います。
それからまたしばらくした一昨年の秋、病院から、叔父が運ばれてきたので、すぐに来てほしいという電話がありました。
縁を切ったのだから関係ないと、電話口でも病院の方に伝えていた父ですが、状況がわからないから、とにかく行ってみようという母や私の言葉を受け入れてくれて、みんなで病院に向かいました。
叔父は、身体のそこら中が悪く、ときどき病院にかかっていたようです。
本当にいろんなところが、かなり悪かったらしく、また透析の治療も必要な状態だったらしいですが、お金のない生活をしていて、あまり病院にもかかれなかったらしいです。
叔父は入院となりました。
その日は夜遅かったので、翌日、父と私で再度病院に行って、病院の売店で入院に必要な道具を揃えて、叔父の病室まで持っていきました。
父は、叔父に声をかけようとしなかったのですが、私が「何か声をかければ?」と伝えると、父は苦しそうに寝ている叔父のそばにいって、「これぐらいしかしてやれないけど。。」と一言だけ伝えました。
そして叔父は、父に「すみませんでした」と、一言だけ伝えたのでした。
それから1週間もたたないうちに叔父は亡くなりました。
叔父はスナックのようなところで、買い出しや、働いている方の送迎などをしていたようで、働いている人達と一緒に生活していたようで、叔父が亡くなったこと、また叔父の葬儀のことなど、そのスナックに電話をして伝えたのですが、何だか冷たいものの言い方をされるばかりで、結局、葬儀には誰もきませんでした。
でもそれでよかったのだな。。と後で思いました。
叔父の葬儀は、私たちや数人の親戚の方、また父の苦労をよく理解してくれている父の職場の方という、本当にささやかな葬儀だったのですが、それがかえって暖かな感じがして。。私は自分が亡くなったときは、葬儀はしてもらわなくていいな〜と思っていたのですが、こんな感じの葬儀だったらいいな〜と思ったほどでした。
そして、一番感動して、暖かい気持ちにさせていただいたのが、納棺をしていただくときでした。身体をきれにお湯で流してもらって、髪はシャンプーで二度洗いまでしてくださったのです。
亡くなった人にとっては関係のないことなのかもしれないのですが、病院に運ばれる前も、どんな生活だっただろうか。。と思われるような叔父を思うと、生きている私の勝手な思いかもしれないけれど。。こうして温かいお湯で身体を綺麗にしてもらって、シャンプーでさっぱりとできて、よかったな。。と思ったのでした。
納棺をしてくださる方の指示に従って、叔父が好きだったお酒(それで身体を壊したというのもありますが。。)を口のところに塗るようにしてあげたり。。
そんな納棺の儀のひとつひとつに、なんだかとても感動してしまった私でした。
感動してしまったのは、納棺の儀のひとつひとつに。。ということもありましたが、何よりも、もしかしたら、私たちの知らないうちにどこかで亡くなっていたとしたら、また叔父が関わっていた方に電話をしたときの、その方の様子から、きっと、こんなふうに暖かな葬儀をしてもらうことなどなかっただろうな。。と思ったからでした。
本当にいろいろあったけど、最後に叔父は家族に見送られて、また私たちも見送ることができて、本当によかったな。。と思ったのでした。
最後、火葬場で叔父を見送るとき、父は叔父の顔を見ながら「悪かったな。。悪かったな。。」と言いながら、涙を流していました。
それを見て、泣けました。
叔父のことでは、本当にひとことでは言い尽くせない苦労や、苦しみ、さまざまな思いを抱えてきた父だったと思うのですが、父は本当に素晴らしいな。。と思いました。
そして、叔父も最後に父に会えて、父に謝罪をすることができて、叔父の魂はひとつ癒されて、旅立ったのかもしれない。。と思いました。
「おくりびと」を観て、またそのときのことなどを思い出していました。
「おくりびと」の中の納棺のシーンも、やはり感動してしまいました。
納棺師さんが、とても丁寧に、そして優しい優しい手つきで、亡くなったかたに触れていく姿に、とても暖かなものを感じました。
「おくりびと」観にいけて、よかったです☆
by aroma-nina
| 2008-11-22 14:29
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